プエルトリカンダンサーとスエイさん

Bellydancer Valerick molinary

Bellydancer Valerick molinary

 

 

奥さんとの共同レーベルナギプロジェクト主催によるプエルトリカンダンサーバレリックの来日公演が大盛況にて終了!

 

2度目の来日となるバレリック、実は僕たち夫婦とは何かと縁が深い。

1回目にプエルトリコで会った時は、まだ友人であった僕らの関係が、あの場所をきっかけに親密になり夫婦となった。

そして、ちょうど僕らが居た時にバレリックはプエルトリコからマイアミへと移住。家族や友人との別れの顛末の一部始終を共にした。

その後、1回目の来日公演の時には、ショーの前日に我が子の妊娠が判明。なにかっていうと人生の転機に居合わせることが多いのだ。

 

そのせいか、会うたびにディープな四方山話をする。そもそも彼女は、とても踊りや表現に対する哲学や芸術への感心が強く話しが面白い。同時にバカみたいに陽気でユーモラスなのが僕らのツボなのである。

 

レバノンとダブケなどの歴史と踊りの関わりの話しも面白かったが、なにより忘れがたいのは彼女がプエルトリコからマイアミへ移り住んでからの波瀾万丈の生き様だった。

彼女が宛てにしていた当時のボスは、相当なワンマンでちょっぴり成金趣向。しかし、親に捨てられ、十代でゲットーのような生活から渡米し、自分の力で財を築いたボスに彼女は一目置いていた。

しかし、そのあまりのワンマンぶりと成金趣向からか、さまざまなトラブルをおかし、今はスタジオも失ったという。バレリックもかな~りひどい仕打ちを受けて蹴り出された。

ラテン気質なカリビアンなら、ボスに恨みつらみをぶちまけ、二度と顔もみたくないとタンカをきってケンカ別れでもしたんじゃないかしらと思っていたが、驚いたのはバレリックの高倉健なみの男気?というか仁義の強さだ。

彼女は、スタジオを辞めたあとも「私にはボスに借りがあるから」と誰からも見放され、毎日神に祈っている元ボスを助け続けているという。

彼女はまだほんの27歳。この年齢にしてこの器のでかさに感服。ていうかめちゃくちゃアツい男…いや女だなと心が震えてしまった。

しかしこのボス、さんざん借金を抱えボロボロになっても高級車だけは大事に乗り続けているそうだ。話しの結末に彼女は「欲をかいて名誉ばっかり考えてるとろくなことないんだよ。大切なのは自分を理解してわかりあえる人と確実な関係を築くこと。だからハンタ、私を呼ぶ時に余計なお金も手間もかけなくていいからね」と男気(笑)たっぷりなまっすぐな目で言われた。

彼女が来日して一番感動してしまったのは、ショーの時でもワークショップの時でもなくこの時だった。

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この話しをしながら、僕は最近取材撮影で会ったスエイさんを思い出していた。スエイさんとは、「写真時代」や「ウィークエンドスーパー」など時代の象徴とも言うべき斬新な文化誌をつくるパイオニオの1人である末井昭氏。アラーキーや糸井重里、赤瀬川源平を世に輩出した第一人者だ。

最近、「自殺」というブログで連載していたエッセイを出版し、売上好調だという。スエイさんは、仕事柄さまざまな奇人変人と交流し、中には心を病んでいる人も多いという。なによりも自身の母を爆弾心中で亡くしているという強烈な人生をおくってきている。そういった自分を含めた心を病んでいる人々を赤裸裸に描き、自殺を考える人がむしろ「自分なんか全然平気」と思わせて自然に自殺を思いとどまらせることが本を出した理由なのだという。

そんなスエイさんが最近ハマっているのが「べてるの家」という精神疾患の人が、クスリを使わずに心を復元するための認知行動療法の施設だという。ここの方針が非常に面白い。自分にかかってしまった心の病気を「悪いもの」ではなく「ありがたいもの」と捉えるのだとか。病気は自分を悪くしたものではなく、自分に気づきを与えてくれたものなのだという。つまり、右肩上がりでものを考え、仕事や夢に邁進してきた人生を違う視点から見直させてくれるものであり、幸福は財を築くことではなく、別のところにあるのだと気づかせてくれるのだという。

それはまさしくの言うところのセロトニンの概念と共通するものがあり、やけに腑に落ちるものがあった。さらにそこでは、心を病んでいる時にあらわれる幻聴を「幻聴さん」と呼んで仲良くなるのだという。悪いものだと思っていた幻聴と仲良くなることで、次第に悪い幻聴が消え、「幻聴さん」は良いことを言うようになるのだとか。「幻覚妄想大会」なんていう開き直りにもほどがあるようなイベントもあるそうだ(笑)。

 

人間誰しも財があったほうがいいし、夢や栄誉を達成することはどんな人にも必要だ。しかし、それにとらわれすぎると大変な落とし穴が待っている。人生を楽しむことを忘れてしまうと、ついその穴に落ちやすくなる。

それは、病気だけではなく、家族や子どもも同じように気づかせてくれる。特に子どもの存在はそのことを強烈に思い知らせてくれる。

幸せ百倍、苦労も百倍。

子どもは可愛い。自分と妻の遺伝子の詰まった無垢な生き物は、それはそれは美しく、何よりも大切なものだ。一方で、夫婦においては以前のようにお互いに好きなだけ仕事して、適当な時に時間をあわせて遊ぶということはできなくなる。

殊にまだ保育園に行く前のこの時期は、お互いが仕事をしている時は子守りをしなければならない。どちらかがやりすぎればどちらかができなくなる。我が家はどちらも小規模な自営業なので、長く休みをとって子どもを見るというのは、経営を圧迫する。働かなければ飯も食えなければ子どもをいっぱしに学校に行かすこともできなくなってしまう。お互いのバランスを見極めなければ共だおれである。

そのために日々喧々諤々になることもしばしば。それでも、子どもは人生の本質的な幸せを気づかせ、何かを生み出し、情熱を維持するための源になっているというところに立ち戻る。

病気でも伴侶でも子どもでも同じだが、それに気づけると、人生はどんなにキツくとも幸せなものになるものだ。

 

リア充や非リア充などという言葉があるが、ネット上で描かれたポジティブな個性を見て、心を病んでしまう人が今は多いのだという。Facebookなどの個人が特定できるSNSでは何かと前向きな記事が多く、非リア充な人からすると辛くて余計に落ち込み、「俺なんか全然ダメだ」とイヤになるのだとか。しかし、そこに描かれた個性がその人のすべてではない。リア充に見えても誰しもその背景にはとてつもない非リア充が詰まっている。人の所作にとらわれて、自分の幸せを失うことが最大の不幸ではないだろうか。

 

それにしても、うちの子は本当に誰よりもきゃわいい。と毎日本気で思っている半端ない親バカです。

なにより、子どものくしゃくしゃの笑顔を思い出すだけで、あっという間に幸せな単純男です。

 

 

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これからは、ブログやソーシャルネットワークがメディアの役割を担う時代かもしれません

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一方で、今ある紙媒体の手触りで持つことのできる特殊なアイテムとしての存在意義は

今まで以上に価値あるものとして残っていくと思います

紙と電脳の世界 メディアのあり方が変わろうという今という時代はたまらなく面白いですね